ビーズ屋黒猫Blog

5本爪留めリング

ワイヤーリングシリーズ38番目の作品5本爪留めワイヤーリングの作り方を公開中です。
ティファニーセッティンのように
、石がフレームから浮いているように設置されていて、あらゆる角度から光が入る石が丸見えにしています。
爪の本数ではなくて、爪留めの方法が従来の爪留めと大きく違うんですね。
通常、石座は石の上がちょっとだけ見えるような箱型の中に入れて、その周りに爪を作るのですが、ティファニーセッティングはその箱型の石座が全くないんですね~。
今回のリングはそのティファニーセッティングのように石座を極力小さく作っています。

上記のようなワイヤーを折り返して作る爪は、折り返して爪を作り、下に石枠になる部分を作って、周りをワイヤーで巻くなどして作ります。
1本爪だと独立していて固定のが難しいのですが、折り返しの爪はすべて1本のワイヤーでできているので爪同士がくっついて、石座との固定が比較的容易にできるのでワイヤーで爪留というとこういうタイプが多いです。
この爪は、同じ長さに作るという事がなかなか結構難しいんですよ。
今回のリングの爪は下に石座を作って巻き付けることはありませんが、爪を折り返して作るというところは同じような作業で作ります。
どんなスタイルの爪留でも、爪留は爪の長さがすべて綺麗に同じ長さにそろっていないと絶対きれいにできません。
例えば、下の写真の爪が一本だけ長かったら、きっと、石の上に見えている爪の1本だけがやけに石の中央に伸びてしまうわけですね。
かっこ悪いですよね。
爪の長さは後で変更できませんし、爪は外に出ている分は見えているので、誤魔化しようがないんですね。
じゃあ、どうやって正確に作るのか。
測った場所をペンチでつかむというのは、一見ちゃんと図ったのだから正確そうに見えますが、つかむときのちょっとだけずれてしまったりするので、結果、そんなに正確じゃないんですね。
なので、しっかりマジックでワイヤーにミリ単位で印をつけていきます。
その印通りに曲げていけばできるのですが、この印通りに曲げると言うのが難しいんです。
ということで、動画では、ワイヤーをどこでつかんで、湾曲させないように曲げるにはどうしたらいいのか、そのあたりのことを詳しく解説しています。
意図しないところで曲がってしまったのを修正している様子も見られます。

5本爪にしようと思ったのは、偶数の爪よりバランスをとるのが難しいし、どの詰めの位置から左右のフレームを出すと綺麗に見えるかというのをご紹介したかったからです。
最初に目分量で爪と爪の間の角度を整えてバランスよく5角形にします。
そして問題はフレーム繋ぐときです。
6本なら上下3本づつ分けてその間からフレームが出ていればおのずと綺麗なバランスでリングができますが、5本ってどこが正解なのかわからないですよね。
綺麗に見えるのは、指に着けた時に上に3本、下に2本と並びで、上の真ん中の爪がきちんと指の先端を向いていると綺麗に見えると思います。
そうなるように爪とリング台をつなぐときにバランスを取りながら取り付け作業をします。
細かいバランスを見ながらの組み立ては、組み立て作業に夢中になると忘れがちで、出来上がった時にいびつなものが出来上がってしまったりします。
バランスを気にしながら組み立てをするというのも、練習するにはいいのかな~と思って作りました。

昨年8月から始まったワイヤーリングシリーズは、ここで一旦終了です。
「0.6㎜以下のワイヤーを使って華奢で丈夫なリングを作る」ということをコンセプトに始めましたが、丈夫じゃなければいくらでもアイディアが浮かびますが、丈夫であるということを条件にすると、もうアイディアが枯渇してきましたね。
ワイヤーリングという、ワイヤーやっていても全員がリングに興味があるわけではないですし、絶対ペンダントを作るほうが注目度があるのですが、あえてマイナーなものをシリーズとしてやったら、見てくれる人っているんだろうか思って始めました。
大変ありがたいことに、最初の簡単なものはたくさんの方に見ていただいて、とてもうれしい限りです。
だんだんと難しくなるにしたがって、視聴者数が減ってきていますが、この最後のティファニーセッティング風のリングは大変注目度が高く、びっくりしました。

リングはまた何か浮かんだら作ってみようと思いますが、今は、もう浮かばないのでここでお休みです。
そろそろ展示会用の作品も作り始めないといけないので、ちょっと休憩して、また簡単に作れる何かをゆっくり動画にしてアップしていけたらな~と思っております。

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