こちらは3点留めの生徒さんの作品です。
穴の開いていない石を留めるのによく使われる手法で、ラッピングの中ではポピュラーな方法ですね。
今回はごく一般的に行われているやり方で作っていただきました。
柔らかい銅線や丸線などで作るのにとても適した作り方だと思います。
中級クラスですので、丸線ではなく角線と甲丸線を使ってこの手法で作っていただいています。
角線と甲丸線がねじれないように束ねるのに神経を使いますね。
また、バチカンのサイズとその上の装飾は自由に作っていただいていますので、同じ石を使っても皆さん違うものが出来上がります。
製作途中で、渦巻きを作ったものの最後にどうやってまとめたらきれいに見えるのかとても悩んでいらっしゃって、「どんな感じにしようと思ったんですか?」と聞いたところ、「特に決めずに作っちゃったんですよね~」っておっしゃっていました。
そう、自由制作って案外難しいんです。
最後は渦巻きにしようと思っていても、どちらの方向にどんな並びで渦巻きを持っていくかで全く違うものが出来上がります。
ある程度のデザインを頭に描いて作るとスムーズに作れます。
とはいうものの、デザインを考えるのも訓練が必要で、いきなり浮かんでは来ないんです。
いくつかサンプルをご用意していまして、それを見ていただきながら、ご自身のデザインを考えたり、サンプルを真似したりしながら、徐々にデザインを考えられるようになります。
この作品は最後は大きな渦巻きの上に重なるように左右に渦巻きを置いて、左右の渦巻きの一番外側のワイヤーを下に少しだけ下げて立体的に見えるようにしています。
ただ渦巻きを重ねるより、ちょっとした手間をかけることで奥行きのある素敵な作品に仕上がります。
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