昔、帯どめだったサンゴには、すでに帯どめの金具は取れてなくなってしまっていて、サンゴだけお持ちになって、ブローチにしてほしいというご依頼がありました。
爪で留められていたのか、接着されていたのかわからない状態でしたが、サンゴの淵が薄くなっていて、その場所に1㎜位の穴が6か所ほど開いていました。
自然にできた穴もあるようですが、明らかに人工的に開けたようなものもあります。
そこを利用してヴィンテージのコスチュームジュエリーが作らているようなワイヤーで固定する方法でリメイクすることにしました。
まずはブローチ台を2枚作りました。
1枚目はサンゴの形に合わせて中をくりぬいた形のフレームを作り、穴の開いている位置で同じように穴をあけました。
この上にサンゴをのっけて、ワイヤーで固定していきます。
2枚目は透かしを施して、ところどころ爪を作り、表側にブローチピンをロウ付けします。
今回は、1枚目の受けからかぶせて爪はサンゴには引っ掛けず、1枚目のフレームに倒すことで固定することにしました。
サンゴに爪を倒さないので、サンゴを傷つける心配がありません。
ブローチピンをつけるのに苦労したのが、位置です。
サンゴの幅がとても狭いのでピンをもっと上に付けたかったのですが、それだとピンが異常に短くなってしまうので、この位置が限界でした。
本当はこれより低い位置で一度つけてみたのですが、やはり上の飾りが重たいので、洋服に着けた時にちょっと頭が垂れてきてしまうような気がして、この位置に付け直しました。
せっかくワイヤーで固定するので、サンゴを主役に華やかに引き立てるような小さなパールを周りに付けてみました。
ちょうどワイヤーの位置なので、ワイヤーの配線を隠してくれて綺麗に見えます。
こちらは着画♫
このブローチにブローチを帯どめにできる市販のパーツを取り付ければ帯どめとしても利用できます。
お客様が喜んでくれるといいな。
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