ビーズ屋黒猫Blog

今年は自分に向き合う年でした

今日で今年の営業は最後でした。
今年はコロナで大変な年でしたが、皆さんにとってはどんな年でしたか?
私は自分についてたくさん考えて、もがき模索し続けた年でした。
仙台で営業していたとき、テナント料など月々の支払いを考えると売れやすいものを作ることばかり考えて、展示会やコンテストのために作品を作る時間はありませんでした。
2014年から17年は以前の作品を展示してもらうことはあったけど、新たに作品を作って展示会やコンテストには出していません。
横浜に来て、仙台の延長じゃだめだなって思っていたものの、自分はどこに向かっているのかよくわからないなって思うようになりました。
そんな中2018年にある作家さんにそんな気持ちを話してみたら、AJCのコンテストに一緒に出してみないかと言われて、コンテストも久しぶりだし、何か気持ちが変わるかもしれないから応募してみることにしました。
そして、別の作家さんからはグループ展に誘っていただいて、2019年は久しぶりの展示会とコンテスト作品を作りました。
売れるとか売れないとか関係なく、没頭して作ることが本当に楽しくて、そうだ、こういうことをしたかったんだって思いました。
今年は、1年を通しての展示会の予定もいれていたのですが、コロナで一変しましたね。

しばらくレッスンをお休みしたりして、たくさん時間ができました。
この期間、自分はどうしたいんだろうとか、どういう状態が楽しいと思えるんだろうっということをずっと考えていたような気がします。
ワイヤージュエリーやワイヤーアートで素敵な作品を作りたいって思ってきたけど、素敵な作品ってどんな作品なんだろう?
その作品は、技術が上達したら誰でも作れるものじゃないの?
私である必要があるの?
私にしか作れない作品ってどんなもの?
どんなものを作りたいの?
そして過去、私が好きだったものは何?得意なことは何?、苦手なことは何?、楽しいと思うことは何?、やってみたいけどやったことのないことって何?、これから作ってみたいものは何?っていうことを、金銭面とか本当にできるかどうかとかそんなこと抜きに考えてみました。
いろんなジャンルの本を読んで自分の関心が高いものは何なのか確認したり、子供のころに好きだったものを思い出してみたり、時には人と話している何気ない会話の中から、自分でも気が付かない特技があることに気が付かせてもらいました。
そしてそれを総合的にまとめた答えが「物語を自分で作ってそれを形にする」というものでした。
それを表現するのにまだ足りないものがあるので、それを来年は勉強しつつ、形にしていくつもりです。
まだ乗り越えないといけないことが多いのですが、出来上がってくるだろう作品のことなど考えると楽しくてしょうがないです。
ワイヤーのテクニックを習いに行っているときは、本に載っているものが作れるようになるのがうれしくて、やりたいことが見つかったと思いました。
でもそれって、手段が見つかったというだけなんでしょうね。
その手段を通して、自分だけができる何かを見つけないと、満たされないんじゃないかと思うようになりました。
どんなに技術が高くても、自分より上手な人はいっぱいいます。
自分の表現したいものがはっきりしている人は、芯があってぶれなくて、それを楽しそうにやっているからキラキラしているんでしょう。
それは技術の高さではなく、満たしてくれるものへ打ち込む熱量。
技術は表現したいものをより高いクオリティーで形にするための手段だから、当然必要なんだけど、それだけ磨いていても満たされないんですね。
個性ってなんだろうっていう投稿とも繋がっていて、きっとこれから作るものは以前より伝えたいものがはっきりしていて、その作品は以前の投稿のような強烈な特徴を持った個性ではないけど、私を表す個性をもった作品になると思います。
言葉で表現できるようになって、久しぶりにオンラインで知り合いの作家さんと話していたら「顔が変わったね♪」って言われました。
整形したんじゃないですよ~!
表情が明るくなったんだそうです。
それまでだいぶドヨンとした顔をしていたんでしょうか・・・。
数年間、悶々としていた、この気持ちを文章にすることも難しく、なかなか言葉にできなかったのですが、年末にこうして気持ちを整理できたことはよかったことだったと思います。
今後、その満たしてくれるものは普遍的に変わらないというものではなく、私の変化とともに少しづつ形を変えるかもしれません。
でも、自分に問う方法を見つけたような気がするので、常に自分の中を見つめながら作品を作っていこうと思います。
さぁ~来年は黒絵ちゃんの物語が始まります。

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